急性低音障害型感音難聴
朝起きたら耳がつまった感じがする、低い音が聞こえにくいと感じている方はいませんか。急性低音障害型感音難聴は若い世代にも多く見られる難聴ですが、早期に適切な治療を始めることで回復が期待できます。武蔵浦和耳鼻咽喉科(さいたま市南区)では聴力検査から診断・治療まで専門的に対応しております。
急性低音障害型感音難聴とは
急性低音障害型感音難聴とは、低音域(125〜500Hz)の聴力が急に低下する感音難聴の一種で、耳のつまり感・低音の聞こえにくさ・耳鳴りを主症状とする疾患です。
感音難聴とは、内耳(蝸牛)や聴神経に異常が生じることで起こる聴力低下を指します。本疾患では内耳のリンパ液のバランスが乱れることが発症のメカニズムと考えられており、めまいを伴わない点でメニエール病と区別されます。ただし繰り返す場合はメニエール病へ移行することもあるため、注意が必要です。
20〜40代の女性に多く発症し、過労・睡眠不足・精神的ストレスが誘因になることが知られています。突然発症することが多く、「起床時に耳がつまっていた」という形で気づくケースも少なくありません。早期診断・早期治療が回復の鍵となります。
こんな症状はありませんか?
- 耳がつまった感じがする(耳閉感)
- 低い音・男性の声・エンジン音などが聞こえにくい
- 「ボー」「ゴー」といった低音の耳鳴りがする
- 自分の声が耳の中で響いて聞こえる(自声強調)
- 音がこもって聞こえる、水の中にいるような感覚
- 聞こえにくさが日によって変動する
- 片方の耳だけ症状が出ている
- めまいはないが耳の不調が続いている
これらの症状は風邪や疲労のせいと見過ごされがちですが、放置すると難聴が固定したりメニエール病に移行するリスクがあります。気になる症状があれば早めにさいたま市南区の武蔵浦和耳鼻咽喉科へご相談ください。
原因・発症のメカニズム
急性低音障害型感音難聴の直接的な原因は、内耳のリンパ液(内リンパ)が過剰になる「内リンパ水腫」と考えられています。内耳には音を感じる「蝸牛(かぎゅう)」という器官があり、そこに満たされたリンパ液のバランスが乱れると、低音域の聴力に影響が出やすくなります。
なぜリンパ液のバランスが崩れるのかについては完全には解明されていませんが、以下のような要因が発症を促すと考えられています。
- 過労・睡眠不足:慢性的な疲れや睡眠不足が内耳の循環を悪化させます
- 精神的ストレス:仕事や対人関係のストレスが誘引になることが多いです
- 気圧の変化:季節の変わり目や台風の接近など、急激な気圧変化が影響することがあります
- ホルモンバランスの変化:月経周期と連動して発症・再発する女性も多く見られます
- 水分・塩分の過不足:脱水や塩分過多が内リンパの調節に影響するといわれています
発症リスクが高いのは20〜40代の女性ですが、男性や高齢者、まれに小児にも起こります。ストレスの多い生活を送っている方や、睡眠不足が続いている方は注意が必要です。
当院での診察・治療方針
Step 1|問診・診察
いつから・どちらの耳に・どのような症状が出ているかをくわしくお聞きします。過去の難聴歴やめまいの有無、生活習慣(睡眠・ストレス・月経周期など)も重要な情報になります。外耳・鼓膜の状態を耳鏡(内視鏡)で確認し、中耳炎などとの鑑別を行います。
Step 2|聴力検査・鼓膜検査
純音聴力検査(オージオグラム)を行い、低音域(125〜500Hz)での聴力低下パターンを確認します。急性低音障害型感音難聴では、低音域だけが選択的に低下する独特のパターンが見られます。ティンパノメトリー(鼓膜の動きを調べる検査)で中耳の状態も確認します。当院では最新の聴力検査機器を備えており、初診当日に検査・診断まで対応できます。
Step 3|診断・病状の説明
検査結果をもとに診断し、病気の状態や回復の見通し、日常生活での注意点をわかりやすくご説明します。メニエール病や突発性難聴との違いについても丁寧にご説明します。
Step 4|薬物療法
内耳のリンパ液の過剰を減らすことを目的としたイソソルビド(内リンパ利尿薬)の内服が中心になります。症状や重症度に応じて、以下の薬剤を組み合わせることがあります。
- イソソルビド(内リンパ水腫の軽減)
- ステロイド薬(内耳の炎症を抑える)
- 循環改善薬・ビタミンB12製剤(内耳の血行促進)
- 抗不安薬・睡眠改善薬(ストレス・不眠の軽減)
薬の服用に加えて、十分な睡眠・水分補給・塩分制限・ストレス管理など生活習慣の改善も大切です。
Step 5|定期的な聴力フォロー
再発しやすい疾患のため、症状が改善した後も定期的な聴力検査で経過を確認します。再発を繰り返す場合はメニエール病への移行を考慮した治療方針に切り替えます。武蔵浦和耳鼻咽喉科にはめまい外来もあり、移行後も継続的にサポートします。
| 診療内容 | 概算費用(3割負担) |
|---|---|
| 初診料+問診 | 約800〜1,000円 |
| 純音聴力検査 | 約400〜700円 |
| ティンパノメトリー | 約300〜400円 |
| 処方薬(イソソルビドなど) | 約500〜1,500円/週 |
※上記はあくまで概算です。実際の費用は症状・検査内容・処方内容により異なります。
よくあるご質問
急性低音障害型感音難聴は自然に治りますか?
初回発作は安静や薬物療法で数週間以内に回復することが多いですが、再発を繰り返すと回復しにくくなる場合もあります。症状を感じたら早めに耳鼻咽喉科を受診してください。
メニエール病とどう違うのですか?
急性低音障害型感音難聴はめまいを伴わない点でメニエール病と区別されますが、繰り返す場合はメニエール病に移行することがあります。正確な診断には純音聴力検査が必要です。
どのくらいで治りますか?治療期間は?
多くの場合、内服治療を開始して1〜4週間で聴力が改善します。ただし再発しやすい疾患のため、症状が消えても自己判断で内服を中断せず医師の指示に従ってください。
放置するとどうなりますか?
放置すると難聴が固定したり、めまいを伴うメニエール病へ移行するリスクがあります。耳のつまり感や聞こえにくさが続く場合は、できるだけ早く耳鼻咽喉科を受診してください。
子どもや高齢者でも発症しますか?
主に20〜40代の女性に多い疾患ですが、中高年や男性、まれにお子さんに発症することもあります。年齢を問わず耳のつまり感や聴力変動を感じたら受診をお勧めします。
